127.「ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話」を読んで

（年間100冊の進捗　100冊/365日×101日目（4月11日）ー27冊目＝▲0.671冊）#mhks（本）

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

• 作者: マネー・ヘッタ・チャン
• 出版社/メーカー: 経済界
• 発売日: 2009/11/25
• メディア: 単行本（ソフトカバー）

☆「日本タイトルだけ大賞2009受賞」作品

　帯の裏面は、「マジで面白い本です。今後のビジネス小説のマイルストーンになりえる作品だと思います」と水野俊哉さんの力強いコメント！

確かに「タイトル」だけ読めば、パロディー系の本？と思ったのだが

読み始めると、グイグイ引き込まれ、お金のこと、社会のことを考えさせられる本です。

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・「本当に100％儲かるなら、わざわざ赤の他人に教える人間などいない」

・「そんなに儲かるというなら、あなたにお金を貸してあげます。そのお金で儲けてください。そのかわり借用書を書いて、ご両親を保証人にしてください」

そして、免許証のコピーと住民票をそいつと両親の分、請求するんじゃ。（Ｐ２４−２５）

☆よく考えると、『うまい話』なんて無いはずなのはみんな知っているのに、「もしかしたら・・」と信じてしまう人間の弱さ。それを利用するのがだます側なんですね。

「人間は弱い」ということを自分で「知る」ことがだまされない第一歩とも言えます。

・儲け話や、夢物語を語る側の人たちは、流行をつくるけれど、流行に乗った人たちのその後の人生には、なんの責任も取ってくれんぞい（Ｐ４１）

☆一人の言うことにだけ、囚われるとこれもまた「だまされやすい」。反対意見の人、第3者的な立場の人、様々な人の意見を聞くことが大事なんですね。自分から「耳の痛い」話を聞くこと！

・ヘッテルが本当に求めていた安心はお金ではなく、一生一緒にいて、添い遂げてくれるパートナーだと気づいたのも、そのときでした。（Ｐ７７）

☆本の中で、お金ではなく、「人生」について心に残った箇所です。なんだか良い言葉のような気がしたので・・。話は悲しい結末なのですが、「お金だけじゃない」と言ってくれている所がいい。

・「お金が欲しかったら、あなたから遠くの人を救うふりをしなさい　ーマネー・テレサ」（Ｐ１２１）

☆ボランティア、寄付、弱い人びとを助けるための行為がさらに彼らを苦しめている。いったい何を信用したらいいのだろうか？自分の見える範囲の行為でしか判断できないのだろうか？

・因果の歴史がまた1ページ・・・・（各章末）

☆うまい！

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☆自分の感想：章末にでてくる「グリーム婆さん」の悪知恵袋の一言は、パンチ力があります。

　子供の頃から、お金の勉強を！と最近よく言われておりますが、ここまで毒を含むと小学生にはきつすぎるかもしれません。でも、大人になって読んでも遅すぎるのです。

まじめな日本人が、したたかな世界で生きて行くには、小さい頃から心に小さな「痛み」を知っておくことも必要なのかもしれませんね。

この本には、「はじめに」がなく「おわりに」で初めてこの本を著者が書かれたきっかけが載っております。

しかし、ネット限定の「はじめに」を読んでいただくと著者の「もっと」熱い思いが伝わってきます。↓

http://d.hatena.ne.jp/hettachan/20091128/1259392105

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実行すること：世の中をちょっと疑って見てみる。誰かの儲け話にだまされていないか？

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著者のブログ↓

http://d.hatena.ne.jp/hettachan/

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ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

• 作者: マネー・ヘッタ・チャン
• 出版社/メーカー: 経済界
• 発売日: 2009/11/25
• メディア: 単行本（ソフトカバー）

水野さんの著書

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• 作者: 水野 俊哉
• 出版社/メーカー: 光文社
• 発売日: 2008/01/24
• メディア: ペーパーバック
  

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  • 作者: 水野俊哉
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タグ：マネー・ヘッタ・チャン

コメント 1

ブログでの紹介、トラックバック、初めに紹介と色々とありがとうございました

「したたかな世界で生きて行くには、小さい頃から心に小さな「痛み」を知っておくことも必要なのかもしれませんね。」というレビューがとても嬉しいです

今後もどうぞよろしくお願いします

マネー・ヘッタ・チャン

by マネー・ヘッタ・チャン (2010-04-11 21:29)