【映画鑑賞】2014-10.「差別」、まだまだ時間はかかるだろうが・・「それでも夜は明ける」 [映画感想]
☆泣けません!泣いてる場合ではないぐらい厳しい現実です。
「奴隷」という言葉に、これほど「嫌悪感」をもったのは初めてです。
物語は、北部に住む幸せな黒人一家のシーンから始まりますが、突然拉致されて「奴隷」として扱われてしまいます・・・。
もしこれが自分の身に起こったら・・・。
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☆最初の衝撃的シーンは、捕らえられたあと、水浴びをするところ。
全員、裸ですが局部に「モザイク」が入らないのです!
これで、もう彼らは「家畜」扱いだと、観ている我々にも過酷な現実を突きつけられているような気がしました。
その後、南部に連れて行かれ、働かされ、拷問を受ける主人公。
元々、北部では上の階層で、仕事もでき、頭もいい人なので、主人に気に入られるのだが、反面「奴隷」のくせに・・・と思う下っ端からはとことん攻撃の対象となってしまう・・。
それでも、今まで過ごしてきた幸せな現実があるからこそ、もう一度「あそこへ戻る」という強い希望が、主人公を「あきらめさせない」。
奴隷生活の中で、弔いの時にみんなで歌う「ゴスペル」が印象的でした。
悲しみだけでなく、小さな望みを込めてみんなで歌っているように感じます。
「差別」。自分も無意識にしている。
「奴隷」とまではいかないが、「あの〇〇〇人」とか、見下して言ってしまっている自分がいます。
奴隷の主人たちも、心では分かっていながら、金や名声や世間の空気で、あくまでも「奴隷」として扱う人もいた。
なぜ?こんなことが・・・。人間はやはりこんなものか・・・。
今を生きる我々が、あんな歴史があったんだと観たくなくても観て、知りたくなくても知ることが未来の人々のためなるんでは・・・、そう信じたい。
☆映画が始まる前、後ろに座った若い子たちの態度が、始まる前は違和感を感じるほど「ちゃら」かったのですが、終わった時には「誰がこんなの観ようっていうたん」と鼻声で話してたのが印象的でした。
☆良いものも、悪いものも、美しいものも、醜いものも・・・全ては人間次第なんですね。
☆4/5
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