99.「自助論」を読んで

（年間100冊の進捗　100冊/365日×362日目（12月28日）ー99冊目＝▲0.178冊）あと1冊！

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

• 作者: サミュエル スマイルズ
• 出版社/メーカー: 三笠書房
• 発売日: 2002/03
• メディア: 文庫

・「天は自ら助くる者を助く」（Ｐ１１）

☆自己啓発の古典です。

 歴史上の多くの人々を例に挙げて、どの時代でも通用する、人間にとって大事な事を、ギュッと詰め込んだ1冊です。

　何度も読み返すことで、その時々に新しい気づきを得られるのが、古典のいいところですね。

・浅はかな人間は、ものごとの本質を理解することなく、生半可なうわべの知識を得ただけで自らの才能を誇ろうとする。逆に、賢明な人間のほうが、「私は自分が無知であることを知っているにすぎない」と進んで認めるものなのだ。（Ｐ４８）

☆知ったかぶりより、素直で謙虚な態度。

・「諸君が天性の才能に恵まれているなら、勤勉がそれをさらに高めるだろう。もし恵まれていないとしても、勤勉がそれに取って代わるだろう」（Ｐ８８）

☆「勤勉」であることこそが「天才」なのでしょうか。「天才」ではない自分はだからこそ「勤勉」である事が「天才」に少しでも近づく方法なんですね。

・どんなビジネスにも、それを効率よく運営するのに欠かせない原則が六つある。それは、１.注意力,２.勤勉さ,３.正確さ,４.手際の良さ,５.時間厳守,そして６.迅速さである。（Ｐ１２９）

☆１８５８年の昔から変わらない原則。言い回しは違うかもしれないが、ずっと変わっていないんですね。

・時間厳守はまた、人間の良心の問題でもある。約束というのは、それがはっきり決めたものであれ暗黙の了解であれ、一つの契約にほかならない。約束を守れないのは人間は、相手の時間を不当に浪費するばかりでなく、相手の誠意に対する背信行為を犯しているに等しい。そんな人間は必ずや世間の評判を落とすだろう。（Ｐ１３８）

☆携帯電話を持つ事で、時間にルーズになってます。でも本来は、これぐらいの厳しい気持ちで約束に望まねば。

・品性を堕落させるくらいなら全財産を失うほうがまだましである。なぜなら、品性はそれ自体がすぐれた財産だからー。（Ｐ１５０）

☆「品性」があれば、もし財産をなくしても、みんなが助けてくれる。「品性」が無ければお金があっても、誰も相手にしてくれない。

・衣食や生活上の満足はもとより、自尊心や自立心など人間に有意義なものを与えてくれるのは、やはり金の力なのだ。だから、貯蓄は困窮に対する砦である。（Ｐ１６０）

☆金に執着するのではなく、無駄使いを減らす。「貧すれば鈍す」。お金がない時には、ほんと、いらんことを考えてしまい前向きになれません。

・ことに飲酒は、誘惑の中でも最悪の部類に入る。

・飲酒は金の浪費につながり、人間の品性と健康を破壊し、誠実な生活までをもぶち壊す。節酒ができないなら、酒を断つべきだ。（Ｐ１７０）

☆厳しいお言葉です。「禁酒はできるが節酒はできない」その通りです。少しでも控えるようにしたい・・・。

・人生の最高の目的は、人格を強く鍛えあげ、可能な限り心身を発展向上させていくことである。これこそ唯一の目標であり、それ以外のものはこのための手段にすぎない（Ｐ１７９）

☆学校の道徳で習ったようなことですが、今の世の中、こんな考えも自ら学んで、時々、頭に、意識に、心に触れさせないと、どんどん欲望に気持ちが支配されてしまいます。

・人間は、勉強量や読んだ本の冊数で賢くなるのではない。勉強法が自分の追求する目的に適しているか、一心不乱に勉強に取り組んでいるか、勤勉が習慣となっているかーこのような点こそが問題なのである。（Ｐ１９１）

☆闇雲に読み散らかす、問題集を解きまくるのも、量が質に転換する時があるかもしれないが、その前になぜ本を読み勉強するのかの目的が無いと、意味が無い。

・現代に生きる人間は、それに先立つ幾世代の文化によって育てられた果実にほかならず、はるか遠い過去とずっと先の未来とを行動と手本によって結びつける磁石の役割をになっている。（Ｐ２２３）

訳者の竹内先生のあとがきから

・私はこの本が青年というにはやや年とった人によっても読まれることを願う。自己実現をするのに遅すぎるということはないし、これらの年とった人たちが、自分の子供や自助の心を持った青年を選んで、彼らを助けてほしいと思うからである。（Ｐ２６９）

☆自分なりの答え：「自助」とは「主体性を持って勤勉に行動する」こと

今の年代になって読むことで、身に染みて気づかされることが多い。

若い時や調子に乗っているの時に読んでも、多分心に突き刺さらなかっただろう。

多くのことを経験し、失敗してきた今だからこそ、読んでよかったです。

これ以上年を取ると、今度は自分を変えるのにもっと力がいるはずだから。

今を生きる自分たちが、前の世代から引き継いだ物を、次の世代に繋いでいく。というのは、普遍の真理ですね。

ありがとうございました。

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫

• 作者: サミュエル スマイルズ
• 出版社/メーカー: 三笠書房
• 発売日: 2002/03
• メディア: 文庫

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